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​太陽風

一度、八重山から離れた琉さんだから歌える唄なんやろうなあ。

けど、離れた時も、ずっと琉さんの中には、

八重山のティダが降り注ぎ、

あのすべてを撫でていくように包む風が吹いていたことが、

この唄を聴いてると伝わってくる。

どれだけ素晴らしい場所に生まれても、

一度離れてみないと、その素晴らしさは分からないのかもしれない。

だからこそ、離れた場所で八重山を思うこの唄は、

強烈な八重山への思いが、突風のように向かってくる。

離れた町で、なかなか思い通りにならない暮らしの中で、

ふと顔を上げて、夕焼けや、入道雲を見た時に、

琉さんには、八重山の風景が広がったのだろう。

そして、八重山に帰った琉さん。

だから、琉さんの八重山への愛には、

いわゆる「焼き」が入っていて、

離れる前より強くなっているのだろう。

アルバムの中で一番長いこの歌の、力強さに、

琉さんの思いが溢れている。

印象的なサックスの力強い響きが、

そんな琉さんの思いを代弁してるかのようだ。

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